透析患者の人権を真剣に考えるブログ

透析の実態を患者目線で明らかにします。しっかり理解してくださいね。

福生病院における透析中止は勇気ある英断

2019年3月に公立福生病院における透析中止により、透析患者さんが亡くなった問題が、毎日新聞を発端として報道され、社会的に大きな問題になりました。

でも、これは「事件」ではありません。日常的にどこでも起こりうる事態で、おおげさにゴシップを躍らせたにすぎません。

報道によると、患者さん本人の「透析を中止したい」と言う意思表示があったものの、呼吸困難などが出始めてから「こんなに苦しいなら、透析をまたやろうかな」と
言う発言が見られたと言うことです。
しかし、患者さんの状態が悪く、長期留置型カテーテルしか方法がないことを話されると、それは拒み、今現在の苦しみ、辛さを取り除いて欲しいと言う選択肢を
とったと言うことでした。これはつまり、透析はしたくないけれど、今現在の呼吸苦、尿毒症状の不快感をなんとかして欲しいと言う意味に当たります。

つまり”尊厳死を意味するもの”として解釈してよいと判断できます。

長期留置型カテーテル(画像参照)=これは流石に私も拒みます。

生きた心地がしませんし、日常生活もかなり制限されますものね…。

何より怖いです…。

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〜もし、皆さんが、同じ立場であれば、どうしますか?よ〜く考えてみてください。

今回の件では、旦那さん同伴の元に同意書にサインしたのであるから、病院側の落ち度はなかったことになります。

また、病院側はそれ以前に、生体腎移植も提案されており、患者さん本人も希望されていたとのことですが、こうした一連の経緯さえ報じていません。

毎日新聞をはじめとする又聞きで追随した新聞社、各種メディアも、 しっかりとした裏付けも取らず、いかに断片的な報道しかしていなかったと言うことなります。

私自身も腎不全患者として直接、お話をじっくりお聞きしておりますが、新聞社の偏向報道にはあきれ返りました。

病院側はしっかりと手順を踏んで、よくよく説明したうえで、同意書にサインしたにも関わらず、一部を切り取ったような記事により、社会的に批判され、悪者扱いになってしまっていると言う内容に、個人的に違和感を抱きました。

↓ 詳細は日経メディカルオンラインで読んでみてください。↓

medical.nikkeibp.co.jp

 

透析患者サイドから見ると、これはちゃんと患者さんの意思を尊重し、苦しみから解放して本人の意思としての「緩和ケア」を受け入れた病院側の大英断と私は思います。

一部の無知な人たちが、この記事をいまだに「事件」として取り上げ、誹謗中傷している記事も見受けられます。透析の「と」の字も知らない一般人でしょうね。

 

また、維持透析専門のクリニックでインタビューをしていたニュースもありました。

こうした都心のクリニックに通院される方々は大抵、労働者層世代が多いです。

透析における恐ろしい合併症等がまだ出ていない透析導入して数年程度の方々でしょうね。

透析導入から数年は、威勢のいい声を張り上げることは可能ですが、10年、15年、20年と時を重ねるにつれ、様々な合併症が出てくると、、、、、

多分、何も言えなくなるでしょう。

中には、透析のおかげで健康になったとか、食事管理ができるようになったとか、都合のいいことばかり書いている患者のブログは読むに値しませんのでご注意を。

 維持透析で、末期腎不全は決して良くなりません。あくまで延命治療に過ぎないものであることを知っておいて下さね。

次回は「透析治療の日常、実態」を書いてゆきます。