透析患者の人権を真剣に考えるブログ

透析の実態を患者目線で明らかにします。しっかり理解してくださいね。

透析における合併症は辛さとの闘い

今回は、維持透析を長く続けてゆくと、どのような合併症が出てくるのかを簡単に綴っておきます。

  • 透析を長く続けていると、いくら良い透析ができていても、いずれは血管内に老廃物が溜まり、血管年齢も健康の人の数倍の速さで衰えてゆきます。
  • 故に血管内部が狭窄して、神経障害をひこ起こしたり、血栓や瘤ができ=動脈硬化が起こり、心筋梗塞脳梗塞が健常者と比べ高確率で発症します。
  • 様々なホルモンバランスも狂い出し、血や肉、骨を作る働きも徐々に低下していきます。
  • がんの発症率も健康な人に比べて高い!というデータもあります。

ナント、透析患者には抗がん剤が使えません!腎代謝の問題らしい。

もちろん、手術は健常者の場合に比べて透析患者はリスクが高くなります。

透析患者は、透析中にヘパリンという血液を固まりにくくする薬を使いながら血液をきれいにしてゆくため、一般に出血しやすい、血が止まりにくい、患部が治りにくいなどのリスクも伴うんですね。

これらは、透析をはじめてから10年以上経つと、多くの患者さんに見られる症状なので、現代医療では避けようがありません。

てか、無理。

  • 他にもカルシウムが付着して、血管が石灰化してカチンコチンになるし、透析年数が長くなるほど筋肉がもろくなり骨折の頻度も高まります。
  • シャントだって血管がもろくなり、いずれ潰れます。透析を続けるには、再シャントを増設する手術も覚悟しなければなりません。

ここで「尊厳死」を選ぶことができると欧米諸国並みの自然の流れかなと思うのですが…。

透析利権にまみれた医療界ではそれを認める医師はほぼいません。

刑法に触れれば、医師免許云々もかかってくるので、法整備が何もできていない日本では、透析中止を申し出ても、「ハイ、OK!」を出す医師はまず、見当たりません。

おかしいでしょ?おかしい国ですもの。

だから、患者さんは死ぬまで苦しみ続けなければならないの。

これが日本の維持透析の実態。

今だからこそ、透析患者の尊厳死について、一定の取り決めをしないといけないんじゃないかな。

私は、今のシャントが潰れたら迷わず「死」期なんだと覚悟して受け止め、尊厳死を選びたいな。

〜欧米諸国には尊厳死法が存在する国が多々ありますが、未だ日本では議論にすると形だけの人権団体が騒ぎ出したり、倫理観がどうのこうのと何も決まりません。

  • また、様々な神経障害も出てきます。手足や指、肩のしびれやこわばり。
  • 透析特有のかゆみ、足のムズムズ感も有名な症状の一つです。
  • 手根管症候群になると手術が必要です。

簡単な合併症については、”全腎協”のwebに記されているので、読んでみて。

https://www.zjk.or.jp/kidney-disease/complication/

 

www.zjk.or.jp

〜結局のところ、末期腎不全患者にはおいては、「透析しないと、いずれは尿毒症状になり、死に至りますよ」とほとんどの病院の内科医師に安易に透析を進められます。

合併症などのリスクはさらっとしか説明せず透析導入へ導いてしまうところが最大の問題だよね。

医師としては、担当患者の命が助かればと、透析導入が当たり前という昔からの考えが未だに根付いているのは明白です。私が医者でも、そうしてしまうのかな〜?

でも、現在はもう違います。

”患者の意思で、医療を受けるか否か”、選択する時代ですもの。

残念ながら、お医者さんは神様でもなんでもありません。

ドラマのような奇跡も起こりません!!!

患者はもとより、ご家族やご子息ですら、透析の知識も何も知らないまま、「ただただ長生きしてほしい」と言う理由だけで、単純に「透析導入=延命治療」に入ってしまう例がほとんどだということが、透析大国「日本」を生み出してしまった問題の一つかなと感じるのですが…。

〜あなたが、ご子息が、両親や祖父母が患者になるかどうかという場面に直面したら、どうしますか?

 

一番の治療方法は今も昔も「生体腎移植」です。

腎移植が出来ればひとまず透析から離脱でき、しばらくは健常者と同様の生活を送ることができます。

ただし、2010年代に入っても、生体腎移植でさえ、20年定着すれば順調で、30年以上、定着した人を私は見かけたことがありません。

国内の記録では、40年越えの定着例があるとの報告をみたことがありますが、ほぼ奇跡です。まず、移植をしても10年、20年持てば恩の字なのかな〜。

〜残念ながら、腎移植をしても、多かれ少なかれ、いつかは「透析再導入となる患者さんがほとんど」なのが、世界を通じて見ても、これが現代医療の限界らしいです。

ただし、小児腎不全では絶対的な治療法です。また、親兄弟、親族、夫婦間での生体腎移植という選択肢もあります。

透析をしないで済むのなら、生体腎移植を選択するのがベストだと思うので、よ〜く考えて判断してほしいな。今はもう、血液型が違っても移植ができる時代ですもの。

 

もう少し、患者の意思も尊重した医療体制にしてほしいな。